現時点で最高峰のアニメ映画
ピクサーの長編映画としては記念すべき20作目にあたり、アメリカでは『アナと雪の女王』の記録も超えてアニメーション史上歴代最大のヒットとなった作品です。
最新のCG技術を駆使した美しい映像、エキサイティングなカメラワークと手に汗握るアクション、そして肝心の人間ドラマと、どこを切っても超のつくハイクオリティです。
14年前に公開されて大ヒットとなった「Mrインクレディブル」の続編とのことですが、大丈夫ですよ!
正直に申し上げると、私は前作の「Mrインクレディブル」を存じ上げておらず、いきなり続編にあたる本作を拝見しましたが、全然問題ありませんでした。事前情報一切なしで完璧に楽しめる良作です。
もちろん前作を見た人なら、今作を楽しめること間違いなし。後悔するはずもありません。
前作のエンディングの1秒後から始まるという点も、あとから知ったことですが、すごくニクイなと思いました。
褒める言葉が尽きるほど面白い
独学でわずか数年のことですが、脚本を学んでいる身としてはこの作品の面白さをなんとか解明し理解したいと思うところですが、複雑すぎて私の様な浅学な初心者には到底理解などできません。
登場人物もとても多く、それぞれのキャラクターや特殊能力もバラエティに富んでいます。
それなのに、そのことが一切邪魔にならず、こと特殊能力についてはとてもうまく作りこまれていて感心しまくりです。
「ここであの能力が!」というポイントをしっかり感じさせてくれるし、そしてちゃんと期待に応えてくれる感じがたまりません。
特殊能力を”駆使して”、人命救助のために”知恵を絞って”、なんとか”ギリギリのところを”潜り抜けていくという展開がすごく気持ちいい。
特殊能力についてをどれほど考え抜いたのだろうかと、そのアイデア力に脱帽します。
それが敵味方入り乱れて、一斉に動き出すのだからたまりません。
私の語彙力ではもうこれ以上褒められませんが、とにかく褒めても褒めても、言い尽くせない面白さなのです。
家族で楽しめる映画のお手本
この映画は小さいお子様から大人まで、しっかりと楽しめる映画です。
問題は常に明確。焦点が行方不明になっておいていかれることはまずありません。
今、目の前で起こっていることとその背景が、しっかりと頭に入ってきます。
それも前作を見ていなかった私や私の家族ですら、すっきりと理解できたほどです。
だからと言って「強いやつが偉い」というほど単純ではなく、”悪”について、または”善”についても、よくねられていると思います。
その上で超能力を使って善をなそうとするスーパーヒーローたちが、ねたまれることなく愛されているという世界観も良いと思いました。
子どもたちにも安心して観せることが出来ます。
全力でお勧めできます
私はアクション性、ホームドラマ、善悪を問うシナリオ、どこをとっても隙のない良作だと思いました。
観終わって、「前作も観たいし、できることならば次作も観たい」そう思ったのです。
まだごらんになられていない方には、堂々とおすすめできる一本です。