映画 インプット道場

容疑者Xの献身

2019年7月4日

ガリレオシリーズ連続ドラマ化に興奮

ガリレオシリーズを読んで最初に思ったのは、ガリレオの映像化はそう難しくないだろう、ということと、しかし原作の面白さに肉薄する作品にはならないだろう、ということでした。

ところが、このドラマは原作とは違った面白さを提示することに成功しており、とても素晴らしい出来となっていました。

福山雅治演じるガリレオのあの独特のキャラ作りは、古畑任三郎における田村正和の様な、一度見たら忘れらないインパクトを生み出していますし、またドラマ版オリジナルキャラクターの女性刑事内海の存在が、味気ないはずのガリレオの世界に『色』を添え、湯川の人物像をより連続ドラマ的なキャラクターに近づけることに成功していると思いました。

ちなみに脚本は、朝ドラ「まんぷく」の福田靖さんです。福田靖さんといえば他にも、木村拓也の「HERO」、「海猿 UMIZARU EVOLUTION」、大河ドラマ「竜馬伝」などなど、多数です。

もちろん、原作とドラマは別物です。

だから別物は別物らしく、やる。そして原作が素晴らしいように、ドラマも素晴らしいと思います。

原作をとても大事にした映像作品

こうなってくると、映画「容疑者Xの献身」はいったいどうなるのだろうか。と疑問が湧いてきます。

ドラマのように湯川のガリレオキャラを面白おかしく前面に押し出すようなストーリー展開にはできないと思いました。

あくまで主軸は天才数学者・石神の動向です。

彼が何をして、何をしなかったか。

大事なのはそこであって、とてもじゃないが「わからない。実に面白い」などと言っていられる真相ではないのです。

ドラマ調のやり方では原作のあの物悲しい雰囲気を壊してしまうだろう。そう思っていました。

ところが出来上がった映画は、これまた実に良く出来ていました。

ドラマで暴れまわっていたオリジナルキャラクターたちは大人しくなりをひそめ、どこかひっそりとした全体の印象を強めていたように思います。

そしてあのやかましい音楽の中で湯川が数式を所かまわず書きなぐるというドラマ固有の設定も踏襲しませんでした。

これも評価が高い。

原作と大きく違うところは、湯川と石神が雪山で対決するという、直接的な二人の「勝負」を表現の中に取り入れている部分で、二人が命がけの知恵比べをしていることをより鮮明にしているわけです。それも、きっとベストだったんだろうと思います。

いいものはいい。

ところで、私は今あくまで映像化についての話題ばかりに集中して、作品自体にはなにも触れていません。

それは、直木賞を受賞し、これまでのあらゆる日本のミステリの中で最高に評価されている小説に、私がいったいどんな評価を加えられようか、思いつかなかったからです。

いいものはいい。

誰が読んだって、誰が観たって、素晴らしいものは素晴らしい。

小説も最高。映像化も素晴らしい。

原作を読んで映画を見てない人にも、映画を見て原作を観てない人にも、是非にと言っておきたかったのです。

おいしいものはできたての熱いうちにというが、本当においしいものは冷めてもうまい。映画と原作を見比べるには調度頃合いかも知れない。


 

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